共産主義時代の働き方について、何人かのチェコ人に話を聞きました。まとめてみると、だいたい次のようです。
「共産主義時代は、土地・工場などは国有だった。国民全員が公務員のようなもの。働かない者は牢屋行き。物の輸入や生産は国が管理していたから、値段は国中どこに行っても同じ。欲しい物は手に入りにくかったが、皆平等で、社会福祉は手厚かったし、助け合っていた。ただ、努力しても共産党員でないと出世はできなかったので、あまりやる気は起きなかった。」 1989年に共産主義体制が崩壊してからは、国有化されていた土地や家などの財産は元の持ち主に返され、市場経済に移行しました。努力次第で私有財産が増やせる時代になったのです。ここにご紹介する男性達は、いずれも体制が変わったときには30代でした。以後、起業したり、店を持ったり、夢を追い求めています。 夢を追う男達 Cさん: 鉄道で働いていましたが、1994年に清掃事業を始めました。土地を買い事務所を建て、今では数十名の従業員を抱えるまでに。別に4階建ての事務所兼住居を6年がかりで建設中。 Kさん: 木工の仕事をしていましたが、1998年に600坪土地を買い、工房兼住居を家族みんなで建てました。仕事は金曜日の午前中までが原則。週末は家の事をするそうです。右写真は村はずれに建つ工房兼住居。 Qさん: 1989年から小間物屋をやり始めました。それまではなかなか手に入らなかった毛糸が自由に買えるようになって、飛ぶように売れたそうです。店も一時は4~5軒持っていましたが、その後、手芸洋品があまり売れなくなって、今はこの店だけ。 Rさん: 1989年から妻とマリオネットを作り、地方の祭りなどで売り始めました。2002年に小さな店を持つことができましたが、直後に洪水があり大変だったそうです。今はマリオネットのほかにいろいろなチェコのクラフトを扱うギフトショップを経営しています。 Mさん: トラクターの整備士をしていたが腰を痛めてしまいました。今は鉄道に勤めながら、1989年以降に国から返還された9haの森を管理しています。木が太く真直ぐに伸びるように手入れし、80年位したら切り出します。その後には苗木を植えるそうです。切り出した木で娘達のベットも作ったそう。 チェコは2004年にEUに加盟。娘の彼氏ヤン君も、EUが若者を世界各国に派遣して企業研修させるプログラムに応募できるようになりました。彼がその難関を突破して、30名のヨーロッパ各国の若者と共に日本にやって来ることになったときはうれしかった。いつしか私たちも、「日本とチェコの架け橋を支える石のひとつになりたい。」そんな夢を持つようになりました。 ネットショップミラベルカ =================================
by chigmama
| 2005-08-19 22:37
| 国・歴史
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